Power Automate-SharePointの複数添付ファイルをメール/承認に添付する方法

この記事では､PowerAutomateにて､SharePointの複数添付ファイルをメールで送信する方法を解説します｡
ポイントは､配列への格納方法です｡メールと承認では､格納する方法が異なります｡

記事を読めば､複数添付ファイルのメール送信を､サクッと実装できるようになるはずです｡

ぜひ最後までご覧ください｡

—この記事の監修者—

ヒョウノモトハル

• 1979年神奈川県生まれ
• 大学卒業後、モラトリアム期間を経て会社員となる
• 経理・総務・管理といったバックオフィスでの経験を積み、2016年から会社の情報システム部門へ転属
• その後2021年にキャリアの経験を活かし、Microsoft365関連の講座でUdemy講師としてデビュー
• 2023年現在、受講生５万人を抱えるベストセラー講師となる

概要

まずは､概要として全体の流れと前提をお伝えします｡

全体の流れ

全体の流れは､以下となります｡

大筋の流れは､承認/メールどちらも共通です｡

(繰り返し前の準備)
変数の初期化
｢添付ファイルの取得｣アクション

↓

(繰り返し処理)
｢添付ファイルのコンテンツの取得｣アクション
配列変数へ格納※

↓

(繰り返し後)
｢メールの送信｣or｢開始して承認を待機｣

※配列への格納方法は､添付ファイルの送信を､以下どちらで行うかによって異なります｡ご注意ください｡

• ｢メールの送信｣アクション
• ｢開始して承認を待機｣アクション

前提事項

今回は､トリガーにSharePointのアクション｢項目が作成されたとき｣を指定しています｡
特定のリストに項目が追加された時に､フローが走ります｡

繰り返し前の準備

繰り返し前に必要な､以下2つのアクションについて解説します｡

1. 添付ファイルの取得
2. 変数の初期化

｢添付ファイルの取得｣アクション

SharePointの｢添付ファイルの取得｣アクションで､SharePointのリストのアイテムから添付ファイル一式を取得します｡

サイトのアドレス､リスト名はトリガーと同様に設定し､IDには同じくトリガーの｢項目が作成されたとき｣の｢ID｣を指定します｡

変数の初期化

添付ファイルの情報を格納するための変数(配列)を用意します｡
Typeは｢Array｣にしましょう｡
名前は自由ですが､ここでは｢Attachments｣とします｡

繰り返し(Apply to each/For each)

添付ファイルの取得⇔配列へ格納を繰り返します｡
なお､Apply to each(=For each)は､次の｢添付ファイルのコンテンツの取得｣アクションの設定時に自動で組み込まれます｡
手動で設定する必要はありません｡

｢添付ファイルのコンテンツの取得｣アクション

まず行うのはSharePointの｢添付ファイルのコンテンツの取得｣アクションです｡
このアクションで｢添付ファイルの取得｣で取得した添付ファイル一式から､添付ファイルを1つずつ取得します｡

ここでも､サイトのアドレス､リスト名はトリガーと同様に設定し､IDには｢項目が作成されたとき｣のIDを指定します｡

ファイル識別子には｢添付ファイルの取得｣のIdを指定します｡

※｢ファイル識別子｣にIdを指定したタイミングで､Apply to eachが自動適用されるはずです｡

変数への格納

｢添付ファイルのコンテンツの取得｣の結果を､事前に用意したArray型の変数｢Attachments｣に格納します｡

格納方法については､添付ファイルの送信に以下､どちらを使うのかで異なります｡

• ｢メールの送信｣アクション
• ｢開始して承認を待機｣アクション

別途解説します｡

(Array変数への添付ファイル格納方法)

Array変数への添付ファイル格納方法を解説します｡
要素の名前をContentにするか､ContentBytesにするかの違いです｡

メールで送る場合(｢メールの送信｣アクション)

メールで送る場合は､変数のValueに以下を記述します｡

{ "Name": @{item()?['DisplayName']}, "ContentBytes": @{body('添付ファイルのコンテンツの取得')} }

承認で送る場合(｢開始して承認を待機｣アクション)

承認で送る場合は､ContentBytesではなく､Contentで指定します｡

{ "Name": @{item()?['DisplayName']}, "Content": @{body('添付ファイルのコンテンツの取得')} }

繰り返し後:｢メールの送信｣or｢開始して承認を待機｣

ここまでできたら､後はどちらも､添付ファイルにArray型の変数｢Attachments｣を指定するだけです｡
どちらも設定の流れは同じため､｢開始して承認を待機｣アクションの画面上で説明します｡

1.添付ファイルを表示させるには､詳細パラメーターから添付ファイルにチェックをつけます｡

2.デフォルトでは添付ファイルを1件ずつしか指定できないので､右上のボタンを押してアレイ全体の入力に切り替えます｡

3.動的コンテンツから､変数｢Attachments｣を指定します｡

(メールによる添付)

(承認による添付)

Microsoft365の運用にお困りではありませんか?

株式会社uniteでは、Microsoft365のすべてのアプリを対象に、法人様向けの運用サポートを行っています。

• 社内メール⇒teamsへの円滑な移行と利用率UP施策
• SharePointのドキュメントライブラリを活用したファイル管理
• ExcelやAccessで作成された既存の社内ツールをPowerAppsへリニューアル
• 手作業で行っている業務をPowerAutomateで自動化

等、MS365を利用した業務改善のお手伝いをさせて頂いております。
ご予算、サポート範囲については完全オーダーメードでサポート対応をしておりますので、お気軽にご相談ください｡